アジア開発銀行(ADB)は9日、世界で昨年消失した金融などの資産が50兆ドル(約4900兆円)に達したとの報告書を発表した。金融危機の影響で株式や通貨の価値が大幅に下落したため。特にアジア地域(日本など域内先進国を除く)の消失額は9兆6000億ドル(約940兆円)で、落ち込みが激しいという。
ADBによると、消失額は株式や債券、抵当不動産、通貨(ドル換算)などの下落額の合計。資産種類別や地域別の内訳などは明らかにしていないが、アジアの消失額は域内国内総生産(GDP)の1年分を上回るとしている。
報告書は「世界経済が回復するのは今年後半から来年初になる。アジア経済は向こう1年から1年半は厳しい状況が続く」としている。
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